『心の架け橋』優

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『変なオッサン物語』第25話

3月21日分

 

お前は今日、先発投手で四番だ! いいな!

 

これには目が飛び出る驚きでした。

 

試合開始まで30分位の時でした。

 

大人達のプレゼントでした。

 

試合開始。少年はハッキリ覚えています。

 

マウンド、緊張する。大人相手でも打たれたくない。でも、実践は少しの練習だけしかやっていない。え~い! 思いっきり投げたれ! 開き直った自分を鮮明に覚えているのです。

 

初球! ストライク! ツーストライク! 空振り! そうです。空振りの三振をとったのです。次のバッターは内野フライ。次は三振。

 

えっっっーーーーー です。でも現実なのです。

 

殆どがストライクゾーンに入る。ブロック塀での練習の成果なのです。

 

これには、大人達は驚き! 

 

そして、初打席! 右バッターボックスで構える少年。場面は、ツーアウト、ランナー一塁。

 

初球でした。思いっきり振りぬいたバット! 少年の指に、腕に、ずしっと感じる。

ボールは、ショートの頭上を越えて、レフト前ヒット! 

 

思いっきり走る少年。 一塁上で、ドキドキが止まらない少年。

 

これにも、大声援! 一番驚いたのは少年でした。打った感覚。初めての試合で初打席。

 

この試合結果は、なんと、少年が最後まで投げ抜いて勝利。

 

打たれたヒットは三本。三振は五個、打つ方は、5打席で3本のシングルヒット、一本の二塁打。一つの内野ゴロ。

 

信じられない結果となり、大人達は少年に益々野球の基礎を教える様になっていったのでした。

 

少年の野球デビューは、小学5年生。今で言えば遅いスタートでした。

 

 

 

続く。